日本代表経験者がズラリ
相手の群馬はタレント揃い
2025年の初陣は先週の1/4・5に、アウェイで行われた京都ハンナリーズ戦。GAME1は劣勢を跳ね返して最後のワンプレーにまでもつれ込む接戦の末に敗れたが、翌日のGAME2は終始ゲームのペースをにぎり、94-83で新年初星をあげた。
今週は、今年最初のホームゲーム。群馬クレインサンダースを迎えての2連戦だ。群馬は現在、20勝8敗で東地区8チーム中3位。首位の宇都宮ブレックス、3位の千葉ジェッツと東の3強を形成している。
群馬は2012-13シーズンにbjリーグに参戦を開始。当時は中位から下位の成績で、2016年のBリーグ開幕をB2で迎えた。それからしばらくはB2が主戦場だったが、2021-22シーズンに初めてB1に昇格。翌シーズンにはホームアリーナが完成したことも追い風となってスケールアップし、近年は上位戦線をにぎわせる存在になってきている。
今のチームの特徴にあげられるのは、日本を代表するクラスの顔ぶれが揃ったロスター陣。長く日本代表の中心で活躍した#9辻直人をはじめ、抜群の運動能力を持つ#1コー・フリッピン、今季から新加入の#0藤井祐眞、帰化選手の#3マイケル・パーカーも代表に選ばれた経験の持ち主。さらにNBAプレーヤーである八村塁の弟である#8八村阿蓮も在籍と、まさに指折りのタレント揃いだ。
相手は多彩に攻撃を仕掛けてくる難敵
CS争いに食らい付くために大事な2戦
今季の群馬の武器のひとつは、3Pシュート。チーム全体の成功率35.0%は、リーグ3位の成績だ。リーグトップの同45.4%をマークしている#9辻を筆頭に、#29細川一輝は同40.9%でリーグ6位。#0藤井も主に司令塔役のポイントガードとしてプレーしながら、一般的には35.0%が及第点といわれるなかで、同34.9%と上々の成績を残している。
言わずもがなだが、3Pは2Pと比較して1.5倍の威力があるシュート。これを多く喰らってしまうと、ダメージは大きい。今節は群馬のアウトサイドからの攻撃をいかに封じるかが、大事な要素になってくる。エヴェッサで彼らをマークするのは当然、日本人選手。#14橋本拓哉、#35鈴木達也、#88牧隼利らのディフェンス面での働きは、今節の勝敗を左右する少なくない要素になる。
とはいえ群馬の日本人選手を警戒するあまり、ディフェンス陣形を広げてしまって、3Pラインの内側にスペースを与えてしまってもいけない。なぜならそこには、群馬のスコアリーダーで、1試合平均15.2得点をあげている#4トレイ・ジョーンズが控えているからだ。
彼は身長196cmのパワーフォワードで、圧倒的な高さがあるわけではないが、その代わりにシュートレンジの広さがある。ゴール下やペイントエリアはもちろん、ペリメーターと呼ばれる、3Pラインとペイントエリアの間からも積極的にシュートを放ち、なおかつ成功率も高い。#4ジョーンズに対して、エヴェッサはおそらく#5マット・ボンズを対応にあててくるだろう。同タイプの選手に対して#5ボンズが、攻守でいかに対応するかも、今節の見どころだ。
群馬が3Pやペリメーターショットといった、ゴールからの距離があって成功率が下がるシュートを外したとしても、ゴール下には身長212cmで1試合平均7.9リバウンドを獲得するセンター、#25ケーレブ・ターズースキーが待ちかまえている。ここでのリバウンド争いも、カギだ。エヴェッサは身長は208cmとやや劣るが、#25ターズースキーを上回る同8.5リバウンドの#52ヴォーディミル・ゲルンの奮闘に期待したい。
現在エヴェッサは15勝13敗で、西地区3位に位置している。チャンピオンシップ(CS)出場圏の2位・島根スサノオマジックとは2勝差。群馬はアウトサイドにインサイド、そしてペリメーターのエリアと、得点圏で多彩な攻撃力を発揮する難敵だが、CS出場争いに食らい付いていくために、この週末は大事な2連戦だ。