主力にケガ人が続出し
佐賀は苦しいチーム事情

今節はB1昇格2シーズン目の佐賀バルーナーズを相手に、ホームのおおきにアリーナ舞洲で戦う。昨季は29勝31敗で、西地区5位。B1昇格初年度のクラブとして歴代最高となる勝率.483を残すなど、上々といえる成績だった。
昨シーズンにエヴェッサは佐賀と4戦し、結果は0勝4敗。そのうち2試合で20点差以上をつけられ、昨年12月3日のホームゲームは45-79の大差で敗れている。エヴェッサにとって昨季の佐賀は、非常に相性の悪い相手だった。
そんな佐賀は今季は開幕戦こそ敗れたものの、次戦から4連勝と開幕ダッシュに成功した。しかしその後に4連敗と崩れ、現在も6連敗中。通算7勝14敗で、順位は西地区8チーム中7位と苦戦している。
不調の原因のひとつは、帰化選手である#55ジョシュ・ハレルソンの離脱。10月29日のアルバルク東京戦で右足関節脱臼骨折で全治4~5ヶ月の重症を負い、インジュアリーリストに登録された。
佐賀の強みは帰化選手である#55ハレルソンでビッグマンをまかなえ、3人の外国籍選手うちひとりをガードの選手にできること。実際に佐賀の主な先発ポイントガード(PG)は、外国籍の#2レイナルド・ガルシアである。187cmの身長は対面するのが日本人選手であればアドバンテージになることが多く、得点力もチーム2位の1試合平均13.6と高い。PGの#2ガルシアと、ビッグマンで帰化選手の#55ハレルソンを組み合わせるラインナップが崩れたのは、佐賀にとっては大きな痛手だろう。
佐賀は#55ハレルソンの代役として、先月末に帰化選手の#15モッチ ラミンが緊急入団した。しかし離脱するまでの今季の#55ハレルソンが1試合平均32分19秒に出場して同7.4得点、同7.8リバウンドであったのに対し、#15ラミンは1試合平均19分25秒、同4.7得点、同4.7リバウンド。加入してから7試合しか経験しておらず、まだチームにフィットしていない面もあるかもしれないが、#55ハレルソンの穴を埋めるには至っていない。
好調の#11ルーサーが
この試合のキーマンになる
これだけにとどまらず、佐賀はさらなる不運に見舞われた。1試合平均11.3得点、同3.7リバウンドをあげていた主力の#60チェイス・フィーラーが、12月11日の島根スサノオマジック戦で負傷。左膝前十字靭帯断裂の重症で全治7~8ヶ月と診断され、今季中の復帰は絶望的になった。今の佐賀は、まさに満身創痍の状態なのである。
#60フィーラーに替わる選手の獲得が間に合っておらず、今節でベンチ入りする外国籍選手は#2ガルシアと#23ヨーリ・チャイルズのふたり。#23チャイルズはいずれもチームハイの1試合平均16.0得点と、同8.8リバウンドを獲得するチームのエースだ。
#60フィーラーの離脱によるしわ寄せは、#2ガルシアと#23チャイルズに及んでしまっている。#2ガルシアの今季の平均出場時間は25分前後だったが、先週末の広島ドラゴンフライズ戦は2試合とも30分超え。#23チャイルズも同30分前後だったのが広島戦は2試合とも39分と、ほぼフル出場している。今節は水曜ゲームで、前節からの間隔はわずか中2日。チームの核になる彼らのリカバリーが充分に行えておらず、本来のパフォーマンスを発揮できない可能性もあり、そこが佐賀のウイークポイントになるかもしれない。
対するエヴェッサは、先週はアウェーで東地区の強豪である宇都宮ブレックスと対戦。惜しくも連敗を喫してしまったが、GAME1は1点差の接戦だった。#11ライアン・ルーサーはGAME1でチーム最多の17得点をあげ、翌日も12得点と好調。外国籍選手がふたりで選手のローテーションがままならない佐賀を相手に、成功率32.8%と3Pも期待できる彼が、この試合のキーマンになりそうな気配だ。
