INTERVIEW
インタビュー
#35鈴木達也
エヴェッサの新たな司令塔は
ピュアタイプのポイントガード
「エヴェッサは個々のオフェンス能力が高くて、オフェンスリバウンドにも強い。ただディフェンス面ではちょっと欠けている部分とか、足りない部分があるなと思っていました」
エヴェッサは今季を迎えるにあたって、主なメンバーは残留した。そこに今季でプロ11シーズン目を迎え、ベテランの域に差し掛かった自らを、どう落とし込んでいこうと考えているのか。
「マティアス・フィッシャー ヘッドコーチ(HC)からはチームとして、組織としてのプレーをオーガナイズして欲しいと要望されました。やっぱり個々が強いイメージなので、チームとして成り立たせるのが僕の仕事ですし、それをやっていきます」
プロデビューした奈良時代は、スピード自慢のプレーヤーだった。しかし裏を返すと、当時はそれ以外の引き出しが多くはない選手だったことも否めない。それが今ではスピードで攻撃を牽引しながらチャンスを作り、味方にシュートを打たせるポイントガードになった。奈良から三遠、京都を経る過程で、彼は正しい道のりを歩み、着実に成長を遂げてきた。
「奈良のころは、自由にやっていましたね。それから三遠に移って、チームのためにプレーを組み立てることが多くなりました。京都では求められたのが得点だったり、クリエイト、アシストだったんです。今のエヴェッサではしっかりとプレーを作って、個の強さをチームとしての強さにすることが求められているので、また役割は変わっているなと思います」
新たに加わったチームでは、点在している強い個をつなぐ役割のようなイメージか。
「そうですね。しっかりとしたプレーコールでフォーメーション、セットプレーへの全員の共通理解を高めさせて、コールしたことをやってもらう。ときには叫んで、指示して。それは全部、チームのためにですね」
選手としての成長期に、5シーズンもの長きにわたって在籍した三遠での経験が、今に直結している。
「それは、ありますね。年齢を重ねてきて、この場面で自分がやるべきことはなにかが、わかってきています。経験値として、培ってきたものがありますからね。今はパスと、自分の得点のバランスを意識してます」
筋肉の鎧をまとう“小さな巨人”が
強い個たちをチームにまとめ上げる
「これはよく言うんですけど、僕は本当にスペシャルなプレーヤーではないんです。背も高くないし、運動能力がそこまであるわけではない。そんな僕のような選手は、とにかくチームから求められていることをやる。それが、すごく重要なんです。現実的にはごく一部のスペシャルなプレーヤーを除いては、プロのバスケット選手になりたくてもなれない選手、子供たちがほとんどかもしれません。でもそういったコたちが上を目指すのであれば、自分がチームから求められていることをやる大事さを、感じてもらいたいですね」
チームから求められていることを、表現するのが大事。そう言う鈴木は新加入したエヴェッサでなにを求められ、それにどう応えようとしているのか。
「エヴェッサで求められてるもののひとつは、ディフェンスをソリッドにやること。このチームに来て初めてのミーティングで、昨季までのデータからエヴェッサがディフェンシブなチームではないことが数字として表れていました。そこでHCから、今季の僕たちはまずディフェンスのチームとしてやっていくと言われたんです。なのでそれに貢献できるように、まずは自分のディフェンスから頑張っています」
PGはコート上のHCと表現されることもあり、いわばチームのスタイルを自らのプレーで具現化する存在でもある。
「チームのディフェンスのすべては、僕がボールマンにつくことから始まります。そのトーンによって、後ろで僕を見てくれている選手のトーンが決まる。なのでそこは本当に強度を上げてハードにプレーして、後ろのみんなに全員でディフェンスやるんだぞという姿を見せないといけない。チームのディフェンスのスイッチを入れることも、僕の役割だと思っています」
今季のチームは、プレーが途切れた場面で選手たちがコート上でハドル(円陣)を組むシーンが目立っている。仲間を呼び寄せ、輪の中心にいるのは鈴木だ。
「あれは、わりと昔からやっていますよ。PGはチームの司令塔だし、キャプテンシーが出ていないとチームがまとまりませんから。ハドルのなかでは『次のプレーは、こういうふうにやるぞ』だとか、ちょっとドタバタしている状況だったら『俺たちは大丈夫だ。ここをしっかりやろう』とか。明確な言葉で自分たちのモチベーションを上げるような声をかけたり、次のプレーの確認だったりが多いですね」
プロデビューした奈良では、背番号は1を付けた。その後、三遠では15、京都では25と移籍するごとに変更し、今季のエヴェッサでは35を付ける。この背番号に込めた意味とは?
「30歳を過ぎたあたりから、35歳まで現役でやりたいなって思いがあるんです。そういう自分の思いを、背中に乗せています。カッコ良く言ったら、ですよ(笑)。まずは、35歳まで頑張るぞと」
1991年3月生まれ。今のプレーぶりを見る限り、35歳は通過点に過ぎないように思える。そんな31歳の鈴木達也は今季、どんなプレーをエヴェッサのファン・ブースターに見せるのか。
「今季の僕らはどのチームが相手でも、勝つチャンスがある。それを実際に勝利に結びつけるには、どれだけ自分たちのやりたいことができるか、相手のやりたいことをやらせないかがカギですね。自分自身のプレーに関しては、今年はディフェンスのチームで行くので、僕がディフェンスを頑張るところとアシストですかね。ドライブからのアシストを見てもらいたいですね。もちろんチャンスの場面では、シュートも積極的に打っていきます!」
サイズのハンデを補うために、徹底的に鍛え上げた上半身は筋肉の鎧が如し。エヴェッサの小さな巨人はチームの勝利のため、プレーハードを誓う。
PICK UP
見どころ
昨季西地区最下位の三遠は
金丸晃輔の加入などで新たなチームに
今節の対戦相手は、ここまで3勝3敗で中地区3位の三遠ネオフェニックスだ。その歴史は古くオーエスジーのバスケットボール部として1965年に創部し、2001年に当時の国内トップカテゴリーだった日本リーグに昇格。2008年からbjリーグに転籍し、3度の優勝を果たしている。Bリーグになってからも初年度は中地区2位でチャンピオンシップに進出したが、それからは低迷。昨季は西地区最下位の11に沈んだ。金丸晃輔の加入などで新たなチームに
コロナの影響でB2への降格がない過去2シーズンはあえて息を潜めていた印象の三遠だが、今季は一転して攻勢を仕掛けてきた。ロスターは昨季から、10人もの選手を入れ替え。なかでも目玉の補強は、島根スサノオマジックを1シーズンで退団した#14金丸晃輔の獲得だ。
#14金丸は、日本代表経験も豊富な3Pシュートのスペシャリスト。2020-21には3P成功率とフリースロー成功率がともにリーグ2位で、自身初のレギュラーシーズン最優秀選手賞を受賞した。昨季はやや数字を落としたが、長く在籍したシーホース三河時代は多くのシーズンで1試合平均得点が15点以上、3P成功率は40%代半ばを記録したピュアシューターだ。今季ここまでは1試合平均11.7得点、3P成功率は37.9%とらしくない数字が並ぶが、これは新しいチームでプレーして間もないゆえかもしれない。開幕から6試合をこなして連携がかみ合うようになっていると、やはり怖い存在だ。彼にアウトサイドで自由にボールを持たせてはならない。
また残留した数少ない選手のひとりである#8太田敦也も、日本代表経験が豊富な206cmのビッグマン。先週の茨城ロボッツ戦こそ出番は少なかったが、ほかの4試合は約11~21分出場と存在感を放っている。エヴェッサが勝利に近付くためには、リバウンド争いで優位に立つことがひとつの条件。彼には#15竹内譲次がマッチアップする場面もあるだろう。それが実現すれば、長く日本代表を牽引したふたりの対決も見ものだ。
HCほかスタッフ陣が千葉Jから移籍
勝利の文化を得た三遠に警戒を
三遠は選手の積極的な補強でこのオフの注目を集めたが、それと同等にスタッフ陣の編成でも話題になった。新たなヘッドコーチには長く千葉ジェッツを率い、一昨季の2020-21にはチームを優勝に導いた大野篤史が就任。そればかりかアシスタントコーチをはじめとするベンチスタッフ、さらには裏方のスタッフも続々と千葉Jから移籍した。千葉Jのウイニングカルチャーが導入され、今季の三遠はまったく新しいチームに生まれ変わったといえるだろう。大きく変わった選手攻勢とあわせて、昨季までと同じ対策はとれない。まだ開幕から6試合とデータは数少ないが、そのなかでも万全の研究と対策を施してエヴェッサは今節に臨む。勝利の文化を得た三遠に警戒を
迎え撃つエヴェッサのキーマンは、やはり絶対的エースの#25ディージェイ・ニュービル。今季ここまでの6試合中3試合で20得点以上を叩き出し、10月9日の宇都宮ブレックス戦では27得点をマークと、その得点力は健在だ。しかしそれとは裏腹に、彼が5得点に終わった信州ブレイブウォリアーズ戦、同じく13得点にとどまった宇都宮ブレックス戦でチームは勝利している。このことから導き出されるのは、#25ニュービルひとりに頼るのではなく、チーム全員でスコアすることがいかに大事かということ。得点源を分散して相手のマークをかく乱し、勝負どころで“神”が一撃を突き刺す展開が理想的だ。
また三遠には#15根來新之助、#24佐々木隆成、#77土屋アリスター時生とかつてエヴェッサで選手が在籍し、エヴェッサの#24カイル・ハントと#35鈴木達也は元三遠と、両チームに縁がある選手が複数在籍している。早めに会場に足を運べば、試合前には彼らと元チームメイトとの交流、ゲームが始まれば互いの対決といった興味深い場面も見られるかもしれない。今節は土日とも高校生のウインターカップ大阪予選の男女決勝と3位決定戦が同日開催されるので、早くからおおきにアリーナ舞洲に足を運んでいただくのがおすすめだ。
ROSTER
選手一覧
OSAKA EVESSA
-
エリエット・ドンリー
#3 SF/PF 198cm/91kg
1996年12月11日生 神奈川県出身 -
井手 拓実
#5 PG 174cm/68kg
1999年10月12日生 福岡県出身 -
星野 零志
#11 PG/SG 180cm/80kg
2000年1月22日生 大阪府出身 -
橋本 拓哉
#14 SG 188cm/88kg
1994年12月3日生 大阪府出身 -
竹内 譲次
#15 PF/C 207cm/98kg
1985年1月29日生 大阪府出身 -
合田 怜
#20 PG/SG 183cm/80kg
1993年8月31日生 大阪府出身 -
カイル・ハント
#24 PF/C 208cm/104kg
1989年10月31日生 アメリカ合衆国出身 -
ディージェイ・ニュービル
#25 PG/SG 193cm/95kg
1992年5月22日生 アメリカ合衆国出身 -
木下 誠
#31 PG/SG 185cm/80kg
1997年3月31日生 大阪府出身 -
アイラ・ブラウン
#33 SF/PF 193cm/107kg
1982年8月3日生 アメリカ合衆国出身 -
鈴木 達也
#35 PG 169cm/69kg
1991年3月30日生 東京都出身 -
ショーン・オマラ
#54 C 208cm/116kg
1995年9月5日生 アメリカ合衆国出身
SAN-EN NEOPHOENIX
-
サーディ・ラベナ
#0 SG 189cm/93kg
1996年12月17日生 フィリピン出身 -
ヤンテ・メイテン
#1 PF 201cm/109kg
1996年8月14日生 アメリカ合衆国出身 -
アイゼイア・ヒックス
#4 PF 203cm/106kg
1994年7月24日生 アメリカ合衆国出身 -
高橋 快成
#5 PG 176cm/75kg
2003年8月1日生 神奈川県出身 -
太田 敦也
#8 C 206cm/113kg
1984年6月4日生 愛知県出身 -
金丸 晃輔
#14 SF 192cm/88kg
1989年3月8日生 福岡県出身 -
根來 新之助
#15 SF 195cm/95kg
1987年8月19日生 大阪府出身 -
半澤 凌太
#23 PG/SG 191cm/97kg
2000年1月10日生 福島県出身 -
佐々木 隆成
#24 PG/SG 180cm/77kg
1996年5月2日生 山口県出身 -
細川 一輝
#29 SG 187cm/92kg
1997年11月17日生 岩手県出身 -
山内 盛久
#32 PG 175cm/75kg
1990年3月23日生 沖縄県出身 -
大宮 宏正
#44 PF 197cm/99kg
1983年9月4日生 栃木県出身 -
カイル・コリンズワース
#55 PG 198cm/95kg
1991年10月3日生 アメリカ合衆国出身 -
土屋 アリスター時生
#77 PF 201cm/95kg
1995年12月31日生 兵庫県出身
TIME SCHEDULE
タイムスケジュール
22日
- 11:00
- WinterCup 引き換え開始
- 11:30
- WinterCup 入場開始
- 12:00
- WinterCup女子 3位決定戦
- 14:00
- Bリーグ当日券販売開始
- 14:00
- WinterCup女子 決勝戦
- 15:45
- 表彰式
※座席全入替・座席消毒後、Bリーグ入場開始 - 16:25
- CLUB EVESSA プラチナム会員 入場
- 16:30
- CLUB EVESSA ゴールド会員 入場
- 16:35
- CLUB EVESSA レギュラー会員・スポンサー入場
- 16:45
- 一般開場
- 17:15
- MCトーク
- 17:18
- 帝塚山学院高等学校 ダンス部パフォーマンス
- 17:22
- BTパフォーマンス
- 17:30
- 両チーム選手入場
- 18:00
- 両チームスターティング5紹介
- 18:05
- TIP-OFF
- 9:00
- WinterCup 引き換え開始
- 9:30
- WinterCup 入場スタート
- 10:00
- WinterCup男子 3位決定戦
- 12:00
- Bリーグ当日券販売開始
- 12:00
- WinterCup男子 決勝戦
- 13:45
- 表彰式
※座席全入替・座席消毒後、Bリーグ入場開始 - 14:25
- CLUB EVESSA プラチナム会員 入場
- 14:30
- CLUB EVESSA ゴールド会員 入場
- 14:35
- CLUB EVESSA レギュラー会員・スポンサー入場
- 14:45
- 一般開場
- 15:17
- MCトーク
- 15:20
- 帝塚山学院高等学校 ダンス部パフォーマンス
- 15:24
- BTパフォーマンス
- 15:30
- 両チーム選手入場
- 16:00
- 両チームスターティング5紹介
- 16:05
- TIP-OFF
23日
GOODS
グッズ情報
-
大阪エヴェッサロゴ、まいどくん、背番号、イヤリングの4種類!
アクリル製イヤリング
¥1,200(税込)
購入方法は単品のイヤリングをふたつ選んでご購入ください。(バーコードのついた専用の袋に入れてレジまでお持ちください)
いろんな組み合わせが楽しめます! -
三遠戦の2日間グッズ販売のスタッフに「トリックアトリート!」と言うとまいど君ハロウィン缶バッジが貰えます!ぜひスタッフに声をかけてみてくださいね♪
まいどくんハロウィン缶バッジプレゼント!
¥400(税込)
※缶バッジプレゼントの対象は高校生以下のお子様となります。予めご了承くださいませ。
FOODS
フード情報
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おおきにミックスジュース/おおきにコーヒー
¥207(税込)
-
手羽トロ唐揚げ/マザーフーズ
¥600(税込)
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炙り鶏ハラミ/ENT
¥500(税込)
-
たこ焼き/INFINITY
¥600(税込)
-
焼きそば/INFINITY
¥600(税込)
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ポテト/エスポワール
¥500(税込)
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各種サンドイッチ/エイチイー
¥430~(税込)
-
だし巻きバーガー/セントラルキッチンなかじま
¥500~650(税込)
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ポパイなのにチキンカレー/ポパイのぐるきち
¥800(税込)
EVESSA SHRINE
エヴェッサ神社
おみくじにチャレンジしよう!
今節しか手に入らないレアグッズも続々登場!
おみくじ/¥200
22日 #24カイル・ハント(AWAY/2021-22)、23日 #3エリエット・ドンリー(HOME /2021-22)のシューティングシャツが各日1名様に当たる!
※景品は変更になる可能性がございます